いつかは建てたいと思っていましたが、なかなか腰を上げられなかったんです。「長男が小学校に上がる前には」と一念発起しました。実はこれって、一番多いタイミングらしいですね(笑) 何もわからない状態からのスタートだったので、最初はすべてが手探りでした。
家づくりについて情報収集や勉強を始めると同時に、土地探しも開始しました。これは、本当に苦労しました。交通の便や子どもの学校区、職場との距離など、自分たちの中でも何を優先するべきかハッキリ決まっていなかったので、準備も効率的に進められませんでした。探し始めた当初は、両親の家も同じ敷地内に建てたいと思っていたので、広い土地しか頭になくて…。
冷静に考えてみたら、希望が多ければ多いほど土地探しに苦労するのは当たり前ですよね。理想をすべて満たす土地を見つけるのは非常に難しいと思い知ったので、途中からは優先順位を決め、スピーディーに判断するよう心がけました。結果、たまたま通りかかったこの場所を購入することができたんです。夫婦ともに希望していた「緑が豊かな土地」という条件にピッタリ合致していたので、すぐに決めました。
やんちゃ盛りの兄弟が思い切り遊べる家が理想でした。庭を広く設けて、芝生や砂場で遊べるようにして。子どもたちが走り回る横で、家庭菜園の手入れやバーベキューができたら最高だなぁ、と。それから、寒さや暑さに強い、高性能な家が欲しいというのも譲れないポイントでしたね。うちは、夫婦揃って見た目よりも機能性や暮らしやすさ重視。子育てしやすく、年中通じて快適に過ごせる住まいを希望していました。
趣味で続けているバスケットボールチームの先輩から「こんな仕組みがあるよ」と、住まいの円むすびの存在を教えてもらったんです。早速、問合せをして足を運んでみたところ、担当の今村さんがとても親身に、細やかに話を聞いてくださって「ここに任せてみようかな」と自然に思えました。打ち合わせ中も、子どもたちの相手をしてもらったり、DVDの好みを覚えていて新作を用意してもらったり、本当にお世話になりましたね。「あまり条件を細かく指定し過ぎない方が、自由なプランを引き出せますよ」など、設計に際してのアドバイスも助かりました。
まずは、私たちが考える理想のマイホームを「家の設計についての要望」というシートに落とし込むところから始めました。
そこで
○ライフスタイルを反映し、家事の手間を省力化できる動線
○使い勝手のよい水まわり
○開放感のある吹き抜けLDK
○家族4人分+αの大容量収納
○庭や駐車場もスペースを確保
などの要望を提示しました。
住まいの円むすびの建築士さんのアドバイスに従って、あまりイメージがガチガチに固まらないよう、極力絞って要望を出しました。結果、各社の個性が反映された提案を受けることができてよかったなと思います。シートを見た建築会社の中から11社が手を挙げてくれたので、さらに3社に絞り、資料を取り寄せて比較検討。個別商談へ進むという方法で進めていきました
個別商談では、間取りと予算、それから使用する主な素材に関して全社から提案があります。でも、それ以外は各社独自の手法や内容で、それぞれの会社の姿勢や考え方が伝わってきて興味深かったですね。
最終的に選んだのは、風の流れまで計算された設計図を出してくれた会社で、「家事動線はよく聞くけれど、そこまで!?」と感動しました。それ以外にも、私たちの悩みや要望に誠実に応えてくれた点も決め手となりました。実は寝室を1階にするか2階にするか、っていたのですが、2パターンの図面を提案してくれたのはこの1社だけ。要望には書かなかった設備やスペースを、先回りして盛り込んでくれたことにも驚きました。商談の帰り道には心が決まり、すぐに電話でお知らせしたんです。
「家という人生最大の買い物をするのに、知識や情報に乏しいことで、施主でありながら主導権を持てずに住まいづくりをするのは嫌だよね」というのが夫婦共通の認識でした。だから、家を建てようと決めて以来、情報収集をしたり見学会に出向いたりと、それなりに知識を身に付けていたつもりだったんです。でも、商談の際プロの提案を聞いてみたら、自分たちでは把握しきれない部分、専門家ならではの鋭い視点があったということに気付かされました。そのうえで、効率的に建築会社を選ぶことができるのは大きな魅力だと感じましたね。
また、各社が横並びで商談に臨むので、それぞれのスタンスが明確な差として分かりやすいこともよかったと思います。
それぞれの建築会社のいいところだけではなく、悪いところ、失敗例やクレームを聞いてみることですね。「雨漏りをした物件はありましたか?」「これまでにどんなクレームがありましたか?」など、ちょっと聞きづらいことも積極的に聞いてみることをおすすめします。展示場や見学会では、基本的にいいことしか聞かないですよね。
同時商談の面談は「正直に自社の弱みや課題を見せてくれるか?」「これまでに、どうやって問題を解決してきたか?」など突っ込んだ話もしやすい雰囲気。話す内容や態度によって、その会社の真の姿が見えてくると思います。 それから、パンフレットや雑誌、ネットなどを通じて、自分なりに勉強しておくことも大切だと思います。自分の中で判断基準を持って建築会社選びに臨めば、より有意義に活用できると思いますよ。